アスコットの樹名札

緑の名札屋さん

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「ミ」から始まる植物

ミズキ

丘陵から山地にかけての雑木林などのやや湿った林内に多く見られる落葉樹で、枝は仮軸分岐で横に広がって伸び、独特な姿で美しく、外国ではパラソルツリーと呼ばれ、緑陰樹として使います。花は5~6月ごろで、細く白い4弁の花を密につけ、平たい花穂となり、遠くからでもよく目立ちます。実は紫黒色に熟し、鳥に食べられて分布を広げる代表的な鳥散布植物の一つです。材は白く美しいのでこけしやこまの材料となり、枝は小正月のどんど焼きの時に団子を刺して焼くのに使います。名前は早春に幹に傷をつけると、樹液が水のように流れ出るようすから『水木』と名づけられました。

ミズナラ

標高の高い山地帯に発達するブナ林の主要構成樹種の一つで、野性味のある樹形が魅力です。北関東以北の冷涼地や寒冷地での利用に適し、温暖地では夏の高温乾燥で生育は衰えます。葉はコナラに比べると大きく鋸歯も粗く目立ちます。秋には比較的美しく黄・紅葉します。材は木目が美しいので高級家具材として、また薪炭材としても利用します。ドングリ(堅果)は2~3cmほどの長楕円形で、その年の秋に成熟します。

ミツバウツギ

丘陵から山地にかけての雑木林の沢沿いのやや湿った林内や林縁、藪などに多く見られる株立ち状の低木で、3mほどになります。花は初夏のころに枝先に白い小さな花を10花前後つけた短い花穂を伸ばします。名前は『三葉空木』で、3枚の葉をつけた3出複葉で、花がウツギの花に似ているから、あるいは、枝に穴が開いてい中空なことから空木(ウツギ)と呼ばれることなどから名づけられたといわれています。若い葉は食べられます。

ミツバツツジ

関東から近畿地方東部の太平洋側に分布する落葉性のツツジで、枝の先端に3枚の葉が輪生するようすから、『三つ葉のツツジ』の意味で名づけられました。花は紅紫色で本種のみ雄しべが5本という特徴があり、ほかのミツバツツジ類は雄しべが10本なので、容易に見分けられます。丘陵や山地のアカマツ林や雑木林などの林床に自生していて、芽出しの始まった淡い緑の景観に、紅紫色の絵の具を落としたような何とも言えない、明るい春の情景を演出します。雑木植栽のほか庭園、公園や緑地などの彩りとしてもよく使います。

ミヤマシキミ ‘ルベラ’

ミヤマシキミの園芸品種で、海外で人気が高く、多くの改良品種が作られ、導入された一つです。秋から春の開花時期まで、赤くかわいい蕾が花穂状に多く集まった姿を楽しめますが、雌雄異株で、本種は雄株なので実はつきません。一般にはポット苗で流通していることが多く、花壇やガーデニングの冬の彩りとして寄せ植えや縁取りなどに利用します。