「マ」から始まる植物
マジョラム
開花期になると球状の蕾(蕾と苞の集まり)が枝先について、独特の姿になり、そこから白や紫、ピンクなどの小さな花を開きます。小さな葉が密生し、くすんだ灰色がかった姿が特徴的です。肉やチーズ料理などの仕上げに用いると味を引き立てるほか、ハーブティー、ポプリ、浴用などに用います。マタタビ
落葉性のつる性木本で、よく生長して高木を被うように広がることもあります。花は梅の花に似た白い5弁花で、開花時期には葉が白く変わり遠目からでもよく目立ちます。雌雄異株で雌木につく実は辛味と特有の香りがあり、塩漬けや果実酒に利用します。名前は旅人がこの実の香りで回復し、また旅をつづけたことから名づけられたといわれています。『猫にまたたび』という諺があるように、猫はこの木の香りに強く反応し、薬に用います。マツバギク 麗晃
南アフリカ原産の多肉性の植物で、耐寒性に優れ氷点下5~10℃にも耐えるといわれ、春から夏にかけて光沢のある紅紫色の観賞価値の高い花を密につけ、その後も花数は少ないですが秋まで長く咲き続けます。つる性で茎が長く伸びて地面を這う性質があり、低い石積など段差のある場所の上部に植えて、下垂させて利用すると効果的です。マテバシイ
葉腋から伸びた果序に、砲弾型の大きなドングリがいくつも並んでついた姿が魅力の常緑広葉樹です。樹高に比べて枝幅が大きくなるので、広い場所での利用に向いています。名前の由来といわれる、マテ貝に例えられる倒卵状楕円形の細長い葉が枝先に密につくので、群植すると樹冠下はかなり暗くなり、下草はほとんど生えません。ドングリは開花の翌年の秋に熟し、渋みがほとんどないので食用になります。マメザクラ
関東や中部地方に自生する小形のサクラで、ほかのサクラに比べ葉も花も小さいことから名づけられました。特に箱根や富士山周辺に多いことからフジザクラとも呼ばれます。花は白から淡紅色の小輪で、直径は1.6~2cmほどです。葉に先立って、細い枝から1~3花のかわいい花が垂れ下がって開きます。挿し木で増やすことも容易で、鉢植でも花が楽しめるので、盆栽にも仕立てられます。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)マメザクラ‘湖上の舞’
富士山の吉田口登山道の沿線で赤池静夫氏により発見された小形のサクラです。ほかのサクラに比べ葉も花も小さいマメザクラの品種で、生長が遅く、枝がジグザクに伸びることから盃状の独特な姿となります。花は淡紅色の一重咲き、小輪でかわいい花が葉に先立って1~3輪垂れ下がって開きます。挿し木で増やすことも容易で、鉢植でも花が楽しめるので、盆栽などにも仕立てます。 (参考資料:『桜図鑑』公財日本花の会)マユミ
丘陵から山地の雑木林の林縁などによく見られる落葉樹で、樹高は普通3~4m程度ですが、稀に樹高10メートル、太さも一抱えほどある個体を見かけることがあります。赤い実と紅葉が見どころですが、実は秋に熟し、淡紅色から濃い紅紫色まで個体によって色の変化が大きいので、好みの色の個体を選んで植えるようにします。マルハチ
※植栽可能域は沖縄・小笠原です。幹の高さが10mを超える木性のシダで、葉柄の落ちたあとが丸に逆の八の字のような模様となることから名前があります。小笠原の固有種で、父島から南硫黄島にかけて自生します。疎林内や林縁に生え、樹冠に日の当たるような場所にも生えます。