ネコヤナギ まだ寒さの残る2月半ばのころ、冬枯れの河川敷などでふわふわの暖かい外套をまとった蕾が赤い帽子を脱ぎ捨てた姿に、春がそこまでやってきていることを感じます。枝は地際から叢生し高さ2m程度の横広がりの樹形となり、河川の護岸の保護や水辺の生態系の保全用の植栽材料として良く利用します。
ネズミモチ 常緑で光沢のある厚くやや細長い葉が密につき、萌芽力があり、剪定にも耐え、遮蔽効果が高いので、高さの取れる生垣用樹としてよく用いられます。生垣として刈り込むと花はほとんど咲きませんが、放任するとたくさんの白い小さな花が穂状につき目立ちます。実は秋に黒紫色に熟し、ネズミの糞に似ていて、葉がモチノキの葉に似ていることから名前がつきました。野鳥の食餌木として知られています。
ネムノキ 夏の夕方に開くピンク色の花は、糸のような繊細な花糸が集まって開き、涼しげな雰囲気を醸し出します。根に根粒菌がついていて痩せ地でも生育するので、河川敷や野原など日当たりのよい場所での利用に向いています。夕方になると葉が閉じて、あたかも眠っているように見えることから名づけられました。
ローズマリー 料理や薬用など広範に利用される代表的なハーブで、1年を通して艶のある濃緑色の葉と爽快な香りを楽しむことができます。ブルー系の花が一般的ですがピンクや白花もあり、立性や半立性、這性など多様な品種があります。立性の品種は生垣などに、地面を低く這う這性の品種は擁壁などの緑化やグラウンドカバーなどに利用します。原産地は地中海沿岸です。
ロウバイ 一番の見どころは年が明けるとほどなくほころびる花の甘く高貴な香りです。花は外側が淡い黄色で内側の花芯が暗紫色で、あまり目立ちませんが、古くから香りを楽しむ庭木として親しまれてきました。花が臘月(旧暦の12月ごろ)の頃に咲くことからの名づけられたともいわれる中国原産の落葉低木で、最近は花芯に濁りの無いソシンロウバイや、花が丸くやや大きく色の濃いマンゲツロウバイなどが人気です。
ロシアンオリーブ 中央アジア原産で乾燥に強いのが特徴の落葉小高木。グミの仲間ですが、葉がオリーブに似ているため「ロシアンオリーブ」の名前があります。春に咲く芳香のある花と秋に熟す実が魅力。シルバーリーフも楽しむことができるので、人気が出てきています。落葉樹ですが、暖かい地方では冬に葉を残すことがあります。