オカメザサ 公園や庭園などに植えられ、刈り込みに耐えることから比較的自由な高さで刈り込んで利用できる小形のタケです。地下茎が地中の浅い所を這うことから、屋上庭園や人工地盤での利用も多く見られます。東京浅草の大鳥神社の酉の市でお多福のお面をこの竹を使って吊るしたことから、この名前がつきました。
オキナワウラジロガシ 主に琉球諸島に自生する常緑広葉樹で、日本の固有種です。限られた島嶼地域に自生していることから、造園樹木として用いることはほとんどありません。本種の顕著な特徴は堅果(ドングリ)の大きさです。高さ直径共に2cmを優に超え、「とてつもなく大きい」と表現されるほどで、世界的に見ても大きなドングリの一つです。
オクモミジハグマ 本州から九州北部の山地の山影や樹林下などの適湿地に生える落葉多年草です。3つの小花が集まって一つになった頭花の白く細い花弁が、渦を巻くように花開く独特の形が特徴です。『モミジハグマ』と同じ仲間で、より北に分布することから『オク(奥)』の文字が冠され、名づけられたといわれています。なお、『モミジハグマ』は、葉の形がモミジの葉に似ていて、花の形が僧侶が使うヤクの尾の毛で作った払子(ほっす)の飾りの『ハグマ(白熊:はぐま)』に似ていることから名づけられたものです。
オタフクナンテン ナンテンの矮性種ですが樹高が高くならず実もつきません。艶のある葉が、特徴で晩秋から春にかけての赤い葉を観賞します。縁取りや面的な利用も可能です。葉にも樹形にも丸みがあり、とても丈夫で育てやすく和風・洋風どちらの庭にも合います。
オニグルミ 山地の渓流や河川の中流部などの湿った河原や河岸などでよく見られる落葉高木です。実(堅果)は堅く中に隙間があって大きさの割には軽いので、川に落ちると流されて下流域に分布を広げるため、川沿いに点々と分布するようすが見られます。種子は脂肪分に富み、古くから食用にしてきましたが、リスなどの小型の哺乳類の重要な餌としても知られています。材は優良で家具や建築などの材料として使われます。
オリーブ ガーデニングのシンボルツリーなどに人気が高く、葉裏が白っぽく軽やかな印象の葉が魅力です。5~6月に黄白色の小花を穂状に咲かせて、かすかに甘い香りを漂わせます。果実を楽しむには1本でも実をつける品種を選ぶか、異なる品種を複数植えます。
オレガノ ヨーロッパから西アジアにかけて分布する多年性のハーブで、全体にミントに似た爽やかな香りがあり、乾燥させると生葉の青臭さがなくなり深みのある芳香となります。イタリア料理のピッツァやトマト料理、肉料理などの風味づけの定番です。薬用として消化促進・発汗作用・殺菌などに効果があり、ハーブティとしてもよく飲用します。花はピンクや紅紫色で枝先にまとまってつき、刈り取ってポプリやドライフラワーなどにも利用します。
オンツツジ 紀伊半島や四国・九州などの低い山地の林縁や岩場などに生えます。葉がミツバツツジのように枝先に3枚輪生しますが、開花はやや遅く、葉が出る前かほぼ同時に開花する遅咲きのツツジで、明るい新緑の林間に朱色の彩りがよく目立ちます。生産はあまりありませんが、雑木植栽や庭園などの彩りに使います。
カイヅカイブキ イブキの園芸品種で、側枝が螺旋状に伸びる火焔型の樹形が美しく、厳しい都市環境にも耐えて良く生育するので、針葉樹としては最も広く植栽されている樹種の一つです。潮風に強いので臨海部での利用や、枝葉が密生して遮蔽効果が極めて高く、萌芽・復元性に富むので、生垣や遮蔽植栽、仕立物などといろいろな場面で利用できます。