イソギク 伊豆諸島や伊豆半島が分布の中心で、千葉県から静岡県の海岸に自生します。花は筒状花のみで華やかさの面では劣りますが、地際から多くの茎が群がり立つので、群生させると一面黄色の独特な景観となります。多年草で丈夫なので、海浜公園や臨海部の自然公園、和風庭園などに利用します。
イタリアンパセリ 料理の付け合わせとしてよく用いられるパセリの葉の縮れない、平葉系と呼ばれるタイプのパセリです。癖が無くおいしいのでスープやサラダなどに使います。収穫は根生葉を適宜摘み取って利用すると良く、切り取ると次々と新しい葉が伸びてきて、花茎が伸び出すまで利用できます。なお、葉は乾燥して利用します。
イチゴノキ 一見ヤマモモやホルトノキのように見える常緑高木で、一番の魅力は秋に枝先を飾るアセビの花に似た花穂と、黄色から赤く熟す実が同時に観賞できることです。実をイチゴに例えた名前ですが、どちらかいうとヤマモモの実に似ていて、ほんのり甘く食べられます。
イチョウ 中生代ジュラ紀に繁栄した樹木の生き残り(生きた化石)と言われています。古い時代に中国に留学した僧が持ち込んだといわれ、日本各地の寺社の境内などに銘木の存在が知られています。秋の黄葉が魅力で、晩秋の黄葉後に強い寒さに遭うと一気に落葉し、あたかも黄色い蝶が群れ飛ぶ姿を思わせ、都会の秋を演出する一番の見どころです。
イヌツゲ 小さい葉が密につき、剪定に耐え萌芽力が強いので、生垣用樹としてよく知られた樹木の一つですが、古くは各種の仕立物としても多く生産されていました。花は淡黄白色で小さく目立ちませんが、雌雄異株で秋に雌木に熟す黒い実は、野鳥の食餌木として知られています。
イヌブナ ブナに比べて材質が劣るため、役に立たないものの例えで使われる『いぬ』の文字をつけて呼ぶようになったといわれています。ブナに比べて葉が薄く、幹が黒みを帯びるなど、魅力にやや欠けるので造園樹木として用いることはあまりありません。落葉高木で大木になりますが、地際からひこばえが生えるので、株立ち状になる特性があります。
イヌマキ 日本庭園に利用される代表的な主木の一つで、マツの代わりに利用されることもあります。濃緑色の細い葉が密生し、耐潮性や耐風性が大きいことから、臨海部の防潮、防風植栽として生垣や高垣などに、また、比較的自由に刈り込んで仕立てられる特性を利用して、動物などの姿に仕立てるトピアリーなどにも利用します。秋に熟す実の果床は赤く熟し、甘く食べられます。
イロハモミジ カエデの仲間では最も知られた種類で、モミジと言えば本種を指すほどです。美しい紅葉の代表格で、寒暖の差が大きいと、より深い紅葉を楽しめます。葉は手のひらのように深く5~9裂します。和名はこの裂片をいろはにほへと……と数えたことに由来します。