
「サ」から始まる植物

サトザクラ ‘華加賀美’
結城市の日本花の会の桜見本園に植栽されていた‘オウシュウサトザクラ 〈奥州里桜〉’の実生苗から田中秀明氏(日本花の会結城農場長)が育成・選抜した栽培品種です。名前は平成25年4月に「全国さくらシンポジウム in 小松」開催を記念して命名・発表されたもので、こまつ日本花の会が「華やかで美しい加賀の國」に相応しいとして選んだものです。花は半八重の大輪で直径4~4.5cmほどです。 (参考資料:日本花の会 サクラの園芸品種認定 認定番号第001号)サトザクラ ‘花笠’
サトザクラ(栽培されている重弁のサクラの総称)の品種の一つで、北海道の松前町の浅利政俊氏が1963年に、フクロクジュ〈福禄寿〉の実生から選抜して作出した栽培品種です。花は紅紫色の八重咲きで、直径が5~6cmにもなる大輪で、花弁の数が多く、垂れ下がって花開くので華やかです。名前は葉化した雌しべが花冠の外に突き出ているようすが花笠に似ていることから名づけられました。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)サトザクラ ‘はるか’
サトザクラ(栽培されている重弁のサクラの総称)の品種の一つで、多摩森林科学園でオモイガワ〈思川〉の実生から育成された栽培品種です。花は淡紅色の八重咲きで、開花はソメイヨシノより遅く4月中旬頃です。名前は2013年にNHKで放送された大河ドラマ『八重の桜』にちなみ、福島県が八重桜を復興のシンボルとしているため、森林総合研究所から福島県に寄贈され、ドラマの主人公の綾瀬はるかにより‘はるか’と名づけられたものです。
サトザクラ ‘福禄寿’
サトザクラ(栽培されている重弁のサクラの総称)の品種の一つで、花は淡紅紫色の八重咲きで、直径が5cmにもなる大輪です。花の中心部の花弁は色が薄く白色に近い色で、しわ状に波打ち、ねじれるように曲がる特徴があり、脈は紅紫色で目立ちます。古い品種が多く植えられていたことで有名な荒川堤に植えられていたことでも知られています。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)
サトザクラ ‘普賢象’
サトザクラ(栽培されている重弁のサクラの総称)の品種の一つで、雌しべの葉化した形が、普賢菩薩が乗っている象(普賢象と呼ばれる)の鼻や牙に似ていることから名づけられたといわれています。室町時代からあったといわれ、古い品種が多く植えられていたことで有名な荒川堤に植えられていたことでも知られています。花ははじめ淡紅色ですが後にほぼ白花となる八重咲きの大輪で、直径は5cmほどです。カンザンとともに人気があり、関東で多く植えられているサトザクラの一つです。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)サトザクラ ‘紅笠’
サトザクラ(栽培されている重弁のサクラの総称)の品種の一つで、北海道の松前町の浅利政俊氏が1963年に、イトククリとサトザクラの自然交雑の実生苗の中から選抜して作出した栽培品種です。花は淡紅色の八重咲きで、外側の花弁はやや色が濃く、内側の花弁は色が薄く白色に近い色です。直径が5.5cmほどの大輪です。花弁の数が50~60枚と多く垂れ下がって花開きます。(参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)
サトザクラ ‘御車返し’
サトザクラ(栽培されている重弁のサクラの総称)の品種の一つで、一重の花と半八重(花弁が6~7枚)の花が混じって咲くことから、この桜のそばを通り過ぎた人たちが、一重か八重かで言い争いになり、乗っていた車を引き返させて確かめたという言い伝えにより、名前がついたといわれています。花は淡紅紫色の大輪で、直径は5cmほどで、品のある美しい花です。古い品種が多く植えられていたことで有名な荒川堤に植えられていたことでも知られています。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)
サトザクラ ‘楊貴妃’
サトザクラ(栽培されている重弁のサクラの総称)の品種の一つで、名前は美しい花姿を絶世の美女といわれた楊貴妃に例えて名づけられたものです。花は淡紅色の八重咲き大輪で、直径は4~4.5cmほどです。満開の花に覆われた姿は楊貴妃の名前に負けず、豪華で美しさが際立っています。古い品種が多く植えられていたことで有名な荒川堤に植えられていたことでも知られ、昔、奈良で名木といわれていました。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)