アスコットの樹名札

緑の名札屋さん

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「」から始まる植物

ポポー

アメリカ東部原産の落葉果樹で、リンゴとバナナを合わせたような香りと形容されるアケビに似た形の果実が一番の魅力です。果実は種子が多く、食べるときには少し邪魔になりますが、クリーム状の果肉が美味です。春に葉に先立って緑色からチョコレート色に変わる変わった花や、秋に美しく黄葉する葉は庭木としても楽しめます。果実は傷みやすいので流通することが少なく、樹上で黄色く色づいたものを収穫するとよく、家庭向きの果樹の一つです。

ホルトノキ

広円柱形にまとまった樹形が美しい常緑高木で、葉はヤマモモに似ていますが、古くなった葉が赤く色づいて落ちることから、濃緑色の樹冠に点々と赤い葉が混じって独特の姿となります。本来海岸の常緑広葉樹林の構成種であり、耐潮性が強く臨海部の植栽にも利用できます。名前は秋から冬に熟す実がオリーブの実に似ていることから、オリーブの木と勘違いして、本来オリーブの木を意味する『ポルトガルの樹』から転訛して、ホルトノキと呼ばれるようになったといわれています。

マタタビ

落葉性のつる性木本で、よく生長して高木を被うように広がることもあります。花は梅の花に似た白い5弁花で、開花時期には葉が白く変わり遠目からでもよく目立ちます。雌雄異株で雌木につく実は辛味と特有の香りがあり、塩漬けや果実酒に利用します。名前は旅人がこの実の香りで回復し、また旅をつづけたことから名づけられたといわれています。『猫にまたたび』という諺があるように、猫はこの木の香りに強く反応し、薬に用います。

マテバシイ

葉腋から伸びた果序に、砲弾型の大きなドングリがいくつも並んでついた姿が魅力の常緑広葉樹です。樹高に比べて枝幅が大きくなるので、広い場所での利用に向いています。名前の由来といわれる、マテ貝に例えられる倒卵状楕円形の細長い葉が枝先に密につくので、群植すると樹冠下はかなり暗くなり、下草はほとんど生えません。ドングリは開花の翌年の秋に熟し、渋みがほとんどないので食用になります。

マメザクラ

関東や中部地方に自生する小形のサクラで、ほかのサクラに比べ葉も花も小さいことから名づけられました。特に箱根や富士山周辺に多いことからフジザクラとも呼ばれます。花は白から淡紅色の小輪で、直径は1.6~2cmほどです。葉に先立って、細い枝から1~3花のかわいい花が垂れ下がって開きます。挿し木で増やすことも容易で、鉢植でも花が楽しめるので、盆栽にも仕立てられます。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

マメザクラ‘湖上の舞’

富士山の吉田口登山道の沿線で赤池静夫氏により発見された小形のサクラです。ほかのサクラに比べ葉も花も小さいマメザクラの品種で、生長が遅く、枝がジグザクに伸びることから盃状の独特な姿となります。花は淡紅色の一重咲き、小輪でかわいい花が葉に先立って1~3輪垂れ下がって開きます。挿し木で増やすことも容易で、鉢植でも花が楽しめるので、盆栽などにも仕立てます。 (参考資料:『桜図鑑』公財日本花の会)