ヤマボウシ 白い花や赤い実、紅葉が魅力の三拍子そろった観賞価値の高い樹種で、端正な樹形も楽しめます。丘陵から山地にかけての雑木林などに多く見られる落葉樹で、花は6月ごろに緑葉の中に4枚の純白の総苞をつけ、総苞を法師が被る頭巾に見立てて名づけられました。実は10月ごろに赤く熟し、ほんのり甘く食べることもできます。また、秋の紅葉も見事です。自然風の雑木植栽などによく用いられる樹種の一つですが、公園や緑地にも使われ、個人邸の彩りとして使われ人気があります。
ヤマモミジ 山に生えるモミジという意味でこの名前を用いることがありますが、正しくは北海道や青森~島根県の主に日本海側の山地などオオモミジの分布しない地域に生えるカエデの種類で、オオモミジの変種です。イロハモミジによく似ていて美しい紅葉の代表格ですが、どちらかというと黄色に変わる個体が多いようです。寒暖の差が大きいとより美しく黄葉します。イロハモミジやオオモミジ同様、多くの園芸品種が知られています。
ヤマユリ 白い大きな花とその花の強烈といってよいほどの強い香りが魅力の大形のユリです。落葉樹林の林縁や草地、土手などに生え、花は夏に咲き、開花した花の重みでゆるく垂れた花姿が見どころです。野生以外に広く栽培されており、古くから球根をゆり根といって、茶わん蒸しやてんぷらなどにして楽しんできました。現在ゆり根は主にコオニユリの球根が利用され、ほとんど北海道で栽培・生産されています。