アスコットの樹名札

緑の名札屋さん

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「」から始まる植物

ムクロジ

あめ色に熟した2~3cmほどの実が鈴なりになった姿や、秋のやや赤みを帯びた美しい黄葉などが魅力の落葉広葉樹です。果皮はサポニンを含み、水に浸けるとよく泡立つことから、昔から石鹸の代わりに洗濯や洗髪などに利用し、親しまれてきました。種子は黒く1㎝ほどの丸い形で、堅く、羽根つきの球や数珠に使います。歴史のある古い公園や、神社仏閣の境内や周囲の社寺林などに植えられていることが多く、自然分布は本州中部以西ですが、関東地方など、より北の地域でも見ることができます。

ムラサキシキブ

秋に熟す紫色の小さい実が優美なことから、その姿を平安時代の女流作家の『紫式部』の名前を借りて美化したものといわれています。丘陵から山地にかけての雑木林の林内や林縁などに多く見られる落葉低木です。実の美しさはもとより、初夏に咲く花も紫色を帯び、華やかさはありませんが趣があります。雑木植栽の秋の彩りとして、樹間に挟んで利用します。

メグスリノキ

葉は3出複葉というカエデの仲間では変わった葉形の樹木で、真っ赤に染まった美しい紅葉を暖地でも楽しめることが一番の見どころです。名前のいわれとなった樹皮を煎じて洗眼に用いたことからもわかるように、薬木としても知られ、最近では肝臓薬としても利用しています。比較的大きくなるので、広がりのある公園や緑地、建物周りなどにシンボルツリーとして利用すると効果的です。

メタセコイア

三木茂博士が化石を基に1941年にメタセコイアとして名づけた落葉針葉樹で、それまでは絶滅したものと考えられていましたが、1943年に中国の四川省で、生きている個体が発見されたことから『生きた化石』として知られるようになりました。その後アメリカの調査隊が中国から種子を持ち帰って増やし、1949年に昭和天皇に献上されました。現在日本の各地にみられるメタセコイアの大木は、その個体から増やされたものなどが基になっているといわれています。端正な樹形と針葉樹にあって落葉性という特性から親しまれて、公園・緑地や学校などに植えられています。

モッコク

古来、『江戸五木』、『三大庭木』に選ばれるほど人気のある庭園樹で、『庭木の王様』とも呼ばれるほど評価の高い常緑の小高木です。古くから知られ、親しまれてきました。一番の見どころは、端正で風格のある樹形で、小さ目の葉は光沢があり、初夏の花、秋の実など、常緑樹でありながら四季折々に趣があり、マツやマキなどとともに日本庭園の主木の位置を占めてきました。近年は生活様式の変化とともに、植栽される機会は減っていますが、その価値は変わりません。庭園や公園などに使われています。