ホトトギス 北向きの湿った斜面などに多く生え、茎がゆるく下垂し、秋に各葉腋に2~3花をつけた姿に風情があります。日本産の野生ホトトギスとしては比較的丈夫でなので、滝や流れ、池護岸など水辺の岩組、庭園や公園・緑地のグラウンドカバーなどのほか、山野草としても人気があり、よく利用します。花弁の斑点が鳥のホトトギスの胸にある模様に似ているため、この名前があります。また、若葉に油染みのような斑点があるので、ユテンソウ(油点草)とも呼ばれます。
ホトトギス類 斜面などで茎がゆるく下垂し秋に花を咲かせる姿に風情があり、山野草として人気の高い宿根草です。滝や流れ、池護岸など水辺の岩組、庭園や公園・緑地のグラウンドカバーなどに広く利用します。斑点のある花びらが鳥のホトトギスの胸にある模様に似ているためこの名前があります。また、若葉に油染みのような斑点があるので、ユテンソウ(油点草)の別名があります。
ポポー アメリカ東部原産の落葉果樹で、リンゴとバナナを合わせたような香りと形容されるアケビに似た形の果実が一番の魅力です。果実は種子が多く、食べるときには少し邪魔になりますが、クリーム状の果肉が美味です。春に葉に先立って緑色からチョコレート色に変わる変わった花や、秋に美しく黄葉する葉は庭木としても楽しめます。果実は傷みやすいので流通することが少なく、樹上で黄色く色づいたものを収穫するとよく、家庭向きの果樹の一つです。
マサキ 光沢があり、厚く丸みのある葉が密につき、生長が速く、萌芽力があり、剪定にも耐えるので、生垣用樹としてよく知られた樹木の一つです。生垣として刈り込むと花はほとんど咲きませんが、放任すると黄緑色から緑白色の目立たない花をつけ、実は秋に熟して割れ、朱赤色の仮種皮に包まれた種子をぶら下げます。野鳥の食餌木としても知られています。
マジョラム 開花期になると球状の蕾(蕾と苞の集まり)が枝先について、独特の姿になり、そこから白や紫、ピンクなどの小さな花を開きます。小さな葉が密生し、くすんだ灰色がかった姿が特徴的です。肉やチーズ料理などの仕上げに用いると味を引き立てるほか、ハーブティー、ポプリ、浴用などに用います。
マタタビ 落葉性のつる性木本で、よく生長して高木を被うように広がることもあります。花は梅の花に似た白い5弁花で、開花時期には葉が白く変わり遠目からでもよく目立ちます。雌雄異株で雌木につく実は辛味と特有の香りがあり、塩漬けや果実酒に利用します。名前は旅人がこの実の香りで回復し、また旅をつづけたことから名づけられたといわれています。『猫にまたたび』という諺があるように、猫はこの木の香りに強く反応し、薬に用います。
マツバギク 麗晃 南アフリカ原産の多肉性の植物で、耐寒性に優れ氷点下5~10℃にも耐えるといわれ、春から夏にかけて光沢のある紅紫色の観賞価値の高い花を密につけ、その後も花数は少ないですが秋まで長く咲き続けます。つる性で茎が長く伸びて地面を這う性質があり、低い石積など段差のある場所の上部に植えて、下垂させて利用すると効果的です。
マテバシイ 葉腋から伸びた果序に、砲弾型の大きなドングリがいくつも並んでついた姿が魅力の常緑広葉樹です。樹高に比べて枝幅が大きくなるので、広い場所での利用に向いています。名前の由来といわれる、マテ貝に例えられる倒卵状楕円形の細長い葉が枝先に密につくので、群植すると樹冠下はかなり暗くなり、下草はほとんど生えません。ドングリは開花の翌年の秋に熟し、渋みがほとんどないので食用になります。
マメザクラ 関東や中部地方に自生する小形のサクラで、ほかのサクラに比べ葉も花も小さいことから名づけられました。特に箱根や富士山周辺に多いことからフジザクラとも呼ばれます。花は白から淡紅色の小輪で、直径は1.6~2cmほどです。葉に先立って、細い枝から1~3花のかわいい花が垂れ下がって開きます。挿し木で増やすことも容易で、鉢植でも花が楽しめるので、盆栽にも仕立てられます。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)
マメザクラ‘湖上の舞’ 富士山の吉田口登山道の沿線で赤池静夫氏により発見された小形のサクラです。ほかのサクラに比べ葉も花も小さいマメザクラの品種で、生長が遅く、枝がジグザクに伸びることから盃状の独特な姿となります。花は淡紅色の一重咲き、小輪でかわいい花が葉に先立って1~3輪垂れ下がって開きます。挿し木で増やすことも容易で、鉢植でも花が楽しめるので、盆栽などにも仕立てます。 (参考資料:『桜図鑑』公財日本花の会)