ナナミノキ 輝きのある明るい緑の葉と鮮やかな赤い実のコントラストが一番の魅力ですが、雌雄異株なので実を楽しむには雌木を植えます。初夏に薄紫色の小さな花が葉の葉腋にたくさん集まって咲き、趣があります。細長い葉がたくさんつくので緑のボリュームが大きく、洋風の建物に組み合わせると効果的です。
ナラガシワ 分布は岩手・秋田県以西ですが、関東では野生の個体を見ることは稀で、西日本、特に中国地方に多く自生しています。葉はミズナラとカシワとの中間的な形で、秋には紅葉します。造園では春の芽出しが黄金色で非常に美しい品種のオウゴンガシワを利用することが多く、野生種を利用することはほとんどありません。
ナリヒラヒイラギナンテン (マホニア コンフューサ ‘ナリヒラ’) ソフトでスマートな印象と育てやすさが魅力の常緑低木です。ヒイラギナンテンの仲間(マホニア属)ですが葉の刺は少なく、細長い小葉をつけた複葉が枝先に集まってつきます。花の少なくなる10月から12月にかけて黄色の花穂が楽しめます。なお、現在「ホソバヒイラギナンテン」(Berberis fortunei )として流通している樹種はおおむねナリヒラヒイラギナンテンです。
ナンキンハゼ 中国原産の落葉高木で、一番の魅力は暖地でも美しく紅葉することです。また比較的耐潮性があることから、臨海地の公園や街路樹としても用います。秋に熟す実は果皮が割れると白いろう質の仮種皮に包まれた種子が顔を出し、冬になっても樹上に長く残っています。かつては種子からロウや油を取りました。種子は有毒です。
ナンテン 秋から冬にかけて赤く熟す実が魅力の常緑樹です。花は5〜6月ごろに咲き、白色で穂状。葉は冬の寒さにあうと赤みを帯びます。「ナンテン」は「難を転じる」という言葉に通じるため、昔から災難除や縁起の木とされてきました。古くは藤原定家の『明月記』に記載があり、江戸時代にはたくさんの園芸品種が作られるなど人気がありました。紋所としても図案化されるなど、古くから愛されてきた樹種です。
ニイタカビャクシン ‘ブルースター’ 中国南東部からヒマラヤにかけてが原産の常緑針葉樹のニイタカビャクシンの矮性の園芸品種で、枝は生長が遅くよく分岐し、自然に半球状の姿となります。葉は這性のコニファーの中では最も美しい青緑色で、冬の寒さでやや紫色を帯びます。生長の遅い性質を活かして、狭い場所や花壇などの縁取りに利用すると効果的です。
ニイタカビャクシン ‘ブルーカーペット’ 中国南東部からヒマラヤにかけてが原産の常緑針葉樹のニイタカビャクシンの背の低い園芸品種です。葉は青灰緑色ですが、冬の寒さで茶褐色を帯びます。幹枝は生長が旺盛でよく分岐し、地面を幾重にも重なるように覆い、やや厚みのある地被となるので、石積の上部から下垂させたり、斜面のグランドカバーとして利用します。
ニオイヒバ類 最も多く栽培されているコニファーの仲間です。ニオイヒバの名前の通り、葉には甘酸っぱいパイナップルのような香りがあります。さまざまな品種が作られており、代表的なものに狭円錐形が特徴の‘スマラグ’(俗称エメラルド)、トウモロコシのように伸びる‘グリーンコーン’があります。葉色にも変化があり、四季を通して黄色の葉を楽しめる‘ヨーロッパ ゴールド’や‘ラインゴールド’などが知られます。‘グロボーサ’は大きくならない矮性品種で、半球状の樹形になります。
ニオイヒバ ‘ヨーロッパ ゴールド’ 常緑針葉樹であるニオイヒバの園芸品種で、代表的なコニファーの品種の一つです。。四季を通じて黄色の葉色が楽しむことができ、ニオイヒバの品種ですので香りも魅力です。樹形は端正さを保ち、最大樹高は6mほどにまとまります。
ニシキギ 秋の紅葉が特に美しいことで知られ、その美しさを錦(錦繍)に例えて名づけられました。細枝には翼のようなコルク質が発達する特徴があり、この姿からカミソリノキと呼ばれることもあります。実は秋に熟し、割れて赤橙色の仮種皮に包まれた種子をぶら下げます。よく似た仲間のコマユミは、翼のようなコルク質ができません。