ヘゴ 幹の高さが4mほどになる木性のシダで、根茎を気根が密に覆い、樹木の幹のようになります。本州以南の無霜地帯などの暖地に生え、林の中や沢沿いなどの空中湿度の高い場所を好むことから、インドアグリーンには向いていません。幹を製材したものをヘゴ材とよび、園芸資材として広く利用され、よく知られています。
ベニカナメモチ 春の芽出しから新葉が濃紅色で良く目立ます。枝葉が密生して、下枝もよく茂るので、古くから生垣用樹として多く用いられてきました。母種はカナメモチで、カナメモチに比べ新葉の色が特に美しい品種です。生垣ばかりでなく、単木でも円柱形に刈り込んで和風洋風の庭園を問わず、建物周りなどに利用しても効果的です。
ベニバナシャリンバイ シャリンバイの仲間で、中国産のインディカ種との間などで作出された紅花系の品種群です。品種によって紅色の濃淡に差があり、‘コーテス クリムソン’ ‘エンチャントレス’ ‘スプリングタイム’などいくつかの品種が流通しています。性質はシャリンバイとほとんど変わらず、耐潮性や耐乾性が強く、厳しい都市環境にあっても良好に生育することから、海岸や公園・緑地、個人庭のガーデニングなどに用います。
ホウチャクソウ 茎の上部に葉に隠れるように垂れ下がって咲く緑白色の細長い花を、寺院や五重塔の四方の軒先に吊す宝鐸(ほうちゃく)に見立てて名づけられました。平地から低山帯などの樹林の林床に生える落葉の宿根草で、地下茎で増えるので群生する姿を見かけます。
ホオノキ 日本有数の大きな葉、大きな花と甘く強い芳香がほかの樹木では得られない大きな魅力で、公園や緑地の緑陰樹やシンボルツリーなどに利用します。名前は古名の『ホオガシワ』から変化したものといわれ、大きな葉を食物を盛る皿として利用していたことによります。現在でも味噌をのせて焼く『朴葉味噌』が知られています。材は狂いが少なく、版木や細工物、家具などに使います。
ボケ 花は赤やピンクや白などいろいろな花色や複色の咲き分けなど品種が多くあり、冬から春にかけて華やかな花景色が楽しめます。原産地は中国で、日本には平安時代のころ渡来したと考えられています。秋に熟す実は香りが高く、果実酒や砂糖煮などに利用します。
ホソバタイサンボク タイサンボクの名前で流通しているものの多くは本種(ホソバタイサンボク)で、6月ごろ枝先に花径20cm以上もの白い大きな花を上向きにつけ、香り高い甘い芳香が魅力です。葉はタイサンボクに比べて細長く裏側に巻き込み、裏面の褐色の細毛はあまり目立ちません。樹形も異なり、やや縦長から球形の端正な姿にまとまります。
ホタルブクロ 山野や丘陵の樹林の林縁や崖などに生える宿根草で、鐘形の大きな花を茎の上部にまばらに吊り下げます。その形から子供たちが捕まえた蛍を花の中に入れて遊んだことから名づけられたともいわれています。花は梅雨時に開き、そぼ降る雨の中、下向きに花開く姿はよく目立ち、雨にもよく似合います。
ボタン 大輪で豪華な花姿から花の王様という意味で『花王』とも呼ばれ、平安時代の初頭に中国から導入されたといわれています。江戸時代に盛んに改良され、500を超える品種があったといわれています。花は大輪で5月ごろに枝先に一つ咲き、花色や花型の変化が多く、牡丹園やお寺などで多く栽培され、観光名所となっている所もあります。
ポトス インドアグリーンとしてよく知られたつる性の植物です。つるが良く伸びるので、吊り鉢や棚の上から垂らしたりして、立体的に利用できるので人気があります。最近は黄斑のほか白斑などのいくつかの品種が作られ、よく利用されています。熱帯で地植えすると、まるで別な種類のように葉が大きくなってびっくりします。