
「」から始まる植物


コロラドビャクシン ‘スカイロケット’
北米西部原産の常緑針葉樹で、コニファーの中では最も細長いロケット形の樹形と、銀青色の葉色が魅力です。独特の樹形を愛でてガーデニングや花壇等のポイントツリーとして多く用いますが、刈り込んで生垣としても利用します。梨等につく赤星病の中間宿主として知られており、梨の栽培地では条例等で植栽を禁止している地域がありますので注意が必要です。
ザイフリボク
名前は、総状に密生する花を、武将が戦陣を指揮するときに使う「采配」に見立て「采振り木」となったと言われます。花は、春に樹冠の外側を覆うように咲き、その見事さから桜に例えられ、シデザクラや二レザクラなどの別名があります。日本では東北地方の限られた地域と、中国、四国、九州地方に分布していますが、自生地での個体数は少なくなっています。近年では近縁種のアメリカザイフリボク(ジューンベリー)が人気ですが、ザイフリボクも庭園や公園に植えられています。
サカキ
関東地方以西の暖地の常緑広葉樹林内に生える常緑の中木で、神社に植えられていることが多く、神事に使われる樹木としても知られています。葉は厚く光沢があり、芽出しは赤みを帯びて美しく、よく茂るので生垣や庭木などにも利用されます。材は緻密で堅いので、建築や器具、お箸や櫛などに用いられます。熟した果実は染料に使われます。
サクラ ‘大寒桜’
埼玉県川口市安行の田中一郎宅にあったものを増やしたもので、カンヒザクラとオオシマザクラとの間に生まれたものではないかといわれ、ソメイヨシノより半月ほど早く咲く早咲きのサクラです。花は淡紅色の一重咲きで、直径3cmほどで見ごたえがあり、カンザクラよりやや大きいことから名づけられました。樹形は横広がりの傘型です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)
サクラ ‘オカメ’
細い小さな花弁の花は一重の小輪で、直径は1.5cmほどで垂れ下がって咲き、紅紫色のかわいい花です。若木はやや花つきが少ないので寂しく見えますが、成木になると花つきがよくなり、葉に先立って花をつけるので、樹冠が花で覆われて小さいながらも春の華やかさを演出します。イギリスのサクラ研究家のイングラム氏が、カンヒザクラとマメザクラとの交配によって作出したサクラです。樹形は広卵型です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)
サクラ ‘啓翁桜’
ピンクの小さな花は、小花柄が7mm程度で短いことから、枝に直接ついているように見え、独特の花姿となります。シナミザクラを台木にコヒガンザクラを接木してできた枝変わりのサクラです。作出者の吉永啓太郎氏の名をとって啓太郎桜と名づけられましたが、切り花用の品種として啓翁桜の名前で知られるようになりました。花の直径は2cm程度で、樹形は球状にまとまり、幹から気根を出す特徴があります。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)